2024年4月4日(木)厚生労働委員会
 政府は非正規労働者の賃上げに向けて価格転嫁の取り組み、特に下請法・優越的地位の濫用への対策を進めています。

 しかし、非正規・有期雇用労働者の賃上げに速攻性があるのは最低賃金の引き上げです。一般的に最賃といえば地域別最低賃金(地賃)をイメージしますが、特定の産業、職種に対して地賃より高い金額水準を定めることが出来る特定最低賃金(特賃)という仕組みもあります。

 地賃はあくまで全ての労働者に対するセーフティネットとしての下限額ですが、特賃はその産業に従事するにあたっての、専門性や資格などを考慮したものであり、例えば介護といった職種で賃上げの手法として活用すべきだと述べました。

 一方で、特賃の全国加重平均は地賃を現状下回っており、産業の専門性などを反映できていないばかりか、廃止される特賃が出るなど活用されていないのが実態です。

 特賃が活用されない要因が、労使からの申し出に必要な1/2という高いハードルであると考えていますのです、要件の見直しについても厚労省に求めました。

 武見大臣からは、特賃は労使のイニシアチブにより地賃を上乗せする選択肢として存在すると意義を示しましたが、あり方の見直しについても労使の主体性のなかで示してもらいたいと答弁がありました。

 引き続き、政労使会議の場などを活用し特賃の活用についても提言を続けていきたいと思います。

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